認知症ケア~音楽療法(事例)~

投稿者: | 2023年5月23日

◎イントロダクション

先日立夏で、今は5月であり、暑い日もある

では、今は季節でいうと「春」「夏」「秋」「冬」でいうと何かを、一人一人お聞きします。

⊡狙い

リアリティーオリエンテーション(今日が何月何日なのか、季節は何か等見当識障害のある方へのアプローチです)のマネ事ですが、今の日にちや、季節を実感していただき、安心感を促すこと

・言葉をうまく話せない方、難聴の方、全ての方のお話を聞く⇒援助者から、あなたのことを気にかけている、ここに居て大丈夫というメッセージ⇒これも安心感を感じてもらうため

言葉をうまく話せない方が「それはね、…」とはっきりと話してくださいました。「それはね」の続きの言葉の意味は、わかりませんでした。しかし、それはそれほど大事なことではではありません。その方も、「参加しているよ」というメッセージを送ってくださっているのではないかと思います(様々な捉え方がありますが)。

◎セッション

みなさん今は「春」とお答えいただいたので、春の歌を歌うことにしました。

歌詞の意味について、疑問を持つ方がいらっしゃいました。そこで、皆さんで話し合います。面白い意見や、考え方を伝えてくださる方がいらっしゃったり、職員はスマートフォンで調べてみて、皆さんに伝えると「へー!」とみなさん驚いていました。

歌っている時間よりも、みんなで話をする時間の方が長いです。しかし、その話を盛り上げると、次の歌の時に、生き生きと歌ってくださいます。

しばらくすると、難聴の方ですが、いつもは歌詞を見ているだけでしたが、大きな声で歌ってくださいました。

歌が終わった後は、職員がすぐに駆け寄って「素晴らしいです。ありがとうございます。」と声掛けをしました。

すると、その方から歌のリクエストが出ました。これまた、驚くと同時にとても嬉しい出来事です。

その歌を皆さんで、歌いましたが、音程もリズムもバラバラです。そんなことは、どうでもいいことです。それぞれが、意気揚々と歌ってくださいました。

◎振り返り

・グループ全ての方に参加頂いていることを伝えたこと。

・すべての人の意見や考え方を否定しなかったこと。

それが安心感に繋がったのかもしれません。

そして一番は

イントロダクションで、言葉を上手く話せない方の「それはね…」という言葉。これが、みなさん相互に影響しあって、場が盛り上がったり、難聴の方が歌って下さり、リクエストもして下さったのだと思います。

グループ・ダイナミックス(集団力動(行動は相互に影響を及ぼすこと))が働いたのではないかと思います。

認知症ケア~音楽療法(事例)~」への1件のフィードバック

  1. サブ 投稿作成者

    コメントありがとうございます。日本語で申し訳ありません。まだまだ、「人気」には程遠いですが、継続することでそれを現実にしたいと思っています。

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