「逃げない支援者になるために」ナイチンゲールの言葉から学ぶ真の専門職の姿勢

投稿者: | 2024年11月8日

困った人の最初の地域資源はあなた(支援者)です。自分はその専門じゃないと逃げないことです。
専門職としての必要な姿勢をお伝えしていきます。

専門職としての基盤
「この世の中に看護ほど無味乾燥どころか、その正反対の、すなわち自分自身では決して感じたことのない他人の感情の只中に、自己投入する能力と、これほど必要とする仕事は他にない」
ナイチンゲールより

ナイチンゲールのこの言葉は、「看護は、他人の感情に寄り添い、自分自身が感じたことのない痛みや苦しみを共に感じる仕事である。これほど他者への共感や思いやりが必要な仕事は他にない」という意味です。
つまり、看護とは単なる作業ではないということです。深い共感と自己犠牲を伴うものです。他者のために、心から尽くすことが求められる仕事だと伝えています。

これは、看護にとどまらず、社会福祉の支援者にも言えることだと思います。
この言葉は、「専門職」としての基盤となります。

もう一つの専門職としての基盤は、本人自身が気付いていない能力を知ることがです。
そのためには、潜在能力(ケイパビリティ)を見る目が必要です。
そして、ケアは、どのように干渉しないかを考えることです。それが、潜在意識を引き出す一つの方法です。

何を持って専門職とみなすのか
・知識・体系を持って、自律性につなげていく
・公益のために専門性を発揮する
・卓越性を持った行動表現
・職業人だからこそ、深くみえるという職業人としての感覚的自覚

ジェネラリスト
「ジェネラリスト(Generalist)」とは、特定の分野に限らず幅広い知識やスキルを持ち、多様な業務や状況に対応できる人のことです。
専門職とは、ジェネラリストであることも求められます。
アセスメント通りにケアすることではありません。
・幅広い知識とスキル
・柔軟な適応力
・協力や連携
これらによって、個別性への全体的なものの見方ができます。

リエイブルメント(Reablement)
「リエイブルメント」とは、高齢者や障害を持つ人々が、日常生活の中で、できるだけ自立した生活を送れるように支援するアプローチのことです。これは、単に介護や支援を提供するのではなく、本人が自分の力を取り戻し、必要なスキルや能力を再獲得することを目的としています。
しかし、これは、認知機能の回復やリカバリーではなく、日常生活のスキルや自律性の向上を目指します。

まとめ
専門職は、ナイチンゲールの言葉を基本(様々な考え方が基盤になります。ナイチンゲールの言葉はその一つです。)としながら、本人の潜在意識を引き出す人ではないかと思います。
そのためには、ジェネラリストであることが必要です。専門外だからと逃げずに学び続けることが必要です。そして、リエイブルメントによって、本人自身のマネジメントする能力を定着していくことで、自律、自立していくことが求められます。


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