ソーシャルワーカーであり、北海道医療大学の名誉教授である、向谷地生良さんの本の一節に、
「生きているなかで、こだわったり囚われたりする段階から、認めて任せるという次元に到達することがあります」
という言葉があります。
この言葉は、人生における「こだわり」や「執着」から解放されて、より広い視点で物事を受け入れ、他者や環境に委ねることができるようになる、という意味を持っています。
こだわり・囚われの段階
- 自分の考えや価値観に固執して、物事を自分の思い通りにしようとする。
- 「こうあるべきだ」「こうしなければならない」という強い意識を持つ。
- 失敗や他者の言動に過敏になり、ストレスを感じやすい。
認めて任せる次元
- 物事をあるがままに受け入れられるようになる。
- 自分だけでなく、他者や環境の流れを信頼し、委ねることができる。
- 執着や不安が減り、心が穏やかになる。
例えを使った説明
- 仕事において
若い頃は「自分がやらなければならない」「完璧でないといけない」と思い込む。しかし、経験を積むうちに「人に任せたほうが良い」「完璧でなくても大丈夫」と思えるようになる。 - 人間関係において
家族や友人の言動にこだわり、「こうしてほしい」と期待する。しかし、やがて「人は人、自分は自分」と割り切り、自然体で付き合えるようになる。
このように、人生の中で経験を重ねると、こだわりや執着を手放し、より大きな視点で物事を捉えられるようになる、という成長の過程を表しています。
認知症介護への応用
認知症介護において「認めて任せる次元」に到達することは、介護者自身の心の負担を軽くし、認知症の方との関係をより穏やかにするためにとても大切です。
1. 介護者自身の「こだわり」を手放す
介護をするうえで、「こうしなければならない」という思い込みを持ってしまいがちですが、それが負担になってしまうこともあります。
🔹 応用方法
- 「完璧な介護をしなければ」と思わず、できる範囲でOKと考える
- 予定通りに進まなくても、「まあ、いいか」と受け入れる
- できることとできないことを見極め、他者(家族、介護サービス)に頼る
🔹 具体例
❌「毎日バランスの取れた食事を作らないといけない」
✅「食べられるものを美味しく食べてもらえればOK」
❌「全部自分でやらなきゃ」
✅「デイサービスや訪問介護を活用しよう」
2. 認知症の方の「こだわり」を受け入れる
認知症の方は、「こだわり」や「同じことを繰り返す行動」が増えることがあります。そのこだわりを無理に変えようとすると、お互いにストレスになります。
🔹 応用方法
- 「なぜこの行動をするのか?」と考え、無理にやめさせない
- こだわりを受け入れたうえで、柔軟に対応する
🔹 具体例
❌「同じ話を何度もするのをやめさせなきゃ」
✅「初めて聞いたように、笑顔で相槌を打とう」
❌「この服ばかり着たがるから、無理やり着替えさせよう」
✅「お気に入りの服はそのまま着てもらい、汚れたら同じデザインのものを用意する」
3. できることを任せる
認知症になっても、まだできることはたくさんあります。何でも介護者がやろうとすると、本人の「自分でできる」という気持ちを奪ってしまいます。
🔹 応用方法
- できる範囲で家事や日常生活を続けてもらう
- 完璧でなくてもOKと考え、見守る姿勢を持つ
- 「役割を持つ」という形で自尊心を守る
🔹 具体例
❌「料理は危ないから全部やらないと」
✅「野菜を洗う・ちぎるなど簡単な作業をお願いする」
❌「自分で着替えさせるのは時間がかかるからやめよう」
✅「ゆっくりでもいいので、できるだけ自分でやってもらう」
4. 予測不能なことも「受け入れる」
認知症の症状は日々変化します。昨日できたことが今日はできなかったり、思いがけない行動をされることがあります。
🔹 応用方法
- 変化を責めず、その日の調子に合わせる
- 「こうであるべき」という思い込みを減らす
🔹 具体例
❌「昨日は歩けたのに、今日は歩けないなんておかしい!」
✅「今日は疲れているのかも。無理せずサポートしよう」
❌「食事の時間になったのに食べたくないなんて困る!」
✅「少し時間をおいて、お腹が空いたタイミングで食べてもらおう」
5. 介護者自身の心のケアを大切にする
介護をする人がストレスを抱えすぎると、心が疲れてしまい、「認めて任せる」ことが難しくなります。
🔹 応用方法
- 介護の全てを背負わず、周囲の助けを借りる
- 自分の趣味やリラックスする時間を確保する
- 「完璧じゃなくていい」と自分を許す
🔹 具体例
❌「自分が頑張らないとダメ」
✅「デイサービスを利用して、自分の時間を作ろう」
❌「家族に頼むと申し訳ない」
✅「みんなで支え合う方が、長く続けられる」
まとめ
「認めて任せる」ことを介護に応用すると、認知症の方だけでなく、介護者自身も心が楽になります。
🌱 今日からできること
✅ 介護の「こだわり」を一つ手放す
✅ 認知症の方の行動を否定しない。(無理に肯定もしない。徐々に肯定できるように。)
✅ できることは奪わず、役割を持って頂く
✅ 介護者自身の心のケアを大切にする
しかしながら、「言うは易く行うは難し」ですよね。
無理をしすぎず、お互いに心穏やかに過ごせるように、少しずつ実践してみてください😊
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