“専門職”を横に置こう。人と人としての認知症ケアを考える

投稿者: | 2025年4月11日

認知症ケアをしていると、どうしても症状ばかりに目がいきがちです。
でも、本当に大切なのは、「その人自身」を見ることだと思います。

フィンランドやイギリスなどの精神科医療では、「病気を診るのではなく、人を診る」という考えのもと、治療をしています。そして、その人の周りに、どうしていいかわからず困っている家族がいるということに着目します。

症状を対処療法的に対応していても、本質的な解決につながることは少ないように感じます。
その場しのぎになってしまうのです。

大切なのは、答えがわからないという不確実さ、曖昧さの状況に留まる力を養うことです。
その場に留まり続けながら、本質的な答えを探し続ける。決して、諦めることではありません。

この力は、不安や、不確実さ、曖昧さ、といった「完璧ではない」状況を受け容れることでもあります。
完璧な自分を求めていると、「完璧でなければならない」という強迫的な思考が、不完全な自分を受け容れられないという、心理的な防衛反応として表れます。

「完璧でなくてもいい」「自分も間違えることがある」と自分を認めることで、相手の非や失敗も認められるようになります。

専門職として、対象者と関わっていると、相手に完璧を求めてしまうこともあるのではないでしょうか。
「専門職」というものは、横に置いておいて、「人と人」として、共に完璧ではないことを認め合っていくことが、「その人」をみることであり、自分をみることになります。

「認め合う」というと、援助関係とは異なると感じる方は多いかもしれません。
しかし、その人が、病気であろうが、障がいをもっていようが、一人の人に変わりありません。
そう考えた時に、その人との関係を深めるために「認め合うこと」は、不可欠なのではないかと、私は思います。

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