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人と人として、心を通わせるヒント~記憶に認知症の有無は関係ない~

「認知症」と聞くと「記憶障害」を思い浮かべがちですが、人間の記憶はもっと多様です。例えば、出来事は忘れても、その時の感情は心に残ることがあります。これは、エピソード記憶を司る海馬や前頭前野に対し、感情を記憶する扁桃体が認知症でも比較的保たれるからです。

この記憶の特性を知ることは、認知症のあるなしに関わらず、人と人として深く関わるヒントになります。「認知症だから」と線を引くのではなく、相手の「個性」として理解し、何を大切に、何に幸せを感じるのかを知ろうとすること。
あえて、専門性として表現するのであれば、「ケアシェアラー」という、ケアを共に分かち合う姿勢だと思います。

「誰も傷つけない」ということ。

映画『父と僕の終わらない歌』を観ました。

認知症になっても、「想い」は消えない。
顔や名前を忘れても、大切な人への気持ちは心に残る。
そして、「誰も傷つけない」という約束が、一人の挑戦を支えました。

認知症というラベルを超えて、
私たちは皆、一人の「人」として生きている。
人と人とのつながりに、終わりはありません。

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