アルツハイマー型認知症(AD)
原因
“脳のシミ”として知られている老人斑というものがあります。
老人斑とは、アミロイドβというたんぱく質でできています。加齢に伴って沈着していきます。そうすると、神経細胞の減少が起こり、認知機能は低下していきます。老人斑は、アルツハイマー型認知症の発症の10年~20年前から、蓄積され始めると言われています。
また、神経原線維変化(過剰リン酸化タウ凝集による神経脱落)も原因の一つです。神経原線維変化というのは、情報の伝達に重要な役割をしているものです。
もう一つの原因は、脳の海馬の萎縮がみられ、脳室が拡大することです。海馬が萎縮すると、記憶障害や認知機能の低下がみられます。
症状
初期からの人格の変化(発症前の性格の特徴がみられない。)
進行は慢性で緩慢
失語:言葉が出てこない。喚語困難:何か言おうとした際に、さっと言葉が出てこない。
失行:運動症状はないが、行動が起こせない
失認:見て聞いても意味がわからない
メタ認知障害:病識低下。自分が認知症であることが理解できない。例えば、記憶障害があると認知できていれば、そのための対策をとることができる。しかし、病識がなければ、その対策をしようとすることもできない。そのため、記憶障害は生活障害となります。この病識低下(メタ認知障害)こそが本質です。
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診断
SPECT/PET:脳、心臓、骨、肺、甲状腺などの様々な臓器や組織の機能評価に使用されます。
CT、MRI:中等度で行うことが多いです。
治療薬
コリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト、レミニール、リバスタッチ)
メマリー
グルタミン酸
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注意して頂きたいのは、認知症と診断されたら、もう「何もできない人」と思わないようにしてください。確かに症状は進行していきますが、現在できていることを奪ってしまうと、症状の進行を加速させます。「ご本人にできること」「得意なこと」は積極的にしていただけたらと思います。サポートが必要になっても、生き生きと生活している方は沢山います。