2024年度から、介護職員を対象に、認知症に関する研修が義務化されます。この制度の導入は、認知症の方々に対する理解を深め、適切なサポートを提供できるよう、介護職員の対応力を向上させることを目的としています。研修には、認知症の基礎知識、対応方法、コミュニケーションスキルなどが含まれると考えられます。
私としては、研修の中で、以下のようなことも学べたらと思います。
「一人の人としてかかわる」
例え認知症を持っていたとしても、何も分からない訳ではありません。確かに記憶障害や見当識障害によって、同じことを何度も聞いたり、時間、場所や人がわからなくなっていきます。だからと言って、ご本人のいないところで担当者会議が行われたり、新しいサービスが始まったり、ご本人をないがしろにしてはいけません。そのことをご本人が知る度に、自信はどんどん失われていきます。記憶障害によって、新しいことを覚えることは難しくなっていきますが、感情は残ります。そして、感覚は敏感になります。だからこそ、(本来当たり前のことですが)一人の人、もっと言うと、敬うべき人としてかかわることが必要です。
「認知症を持つた方」に限りませんが、以下のことができているかチェックしてみてください。人としての価値として大切だと思うことを書きます。
・目線を合わせてお話していますでしょうか。(もっと言うと、利用者さんの目線より少し下から)
・上から見下ろして話しかけていないでしょうか。
・介護者都合になっていないでしょうか。
・指示的になっていないでしょうか。
・ご本人の目的意識を奪っていないでしょうか。
・敬語でお話されていますでしょうか。
・〇〇ちゃん等と利用者さんを呼んでいないでしょうか。
私の言うことが100%正しい訳ではありません。様々なケアの方法があると思います。
大切なのは、「尊厳が保たれているか」ということです。
今一度、日々自分が行っている介護について振り返ってみてください。そして、仲間とフィードバックし合ってみてください。
研修の中で、日々の介護について、仲間と話し、フィードバックをするということを取り入れたら、より深い学びになると思います。