みなさんは、「サティヤーグラハ」という言葉をご存知でしょうか。
この言葉は、非暴力の抵抗運動から生まれたもので、「真実のための断固とした態度」という意味です。これは、マハトマ・ガンジーが名付けたもので、現在では、「魂の力」と訳されています。
私にとっての、「サティヤーグラハ」は、「『認知症の方には、自分らしく生きることができる』、という想いを曲げずに訴え続けること」です。どんな偏見や誤解があっても、その想いを曲げることなく伝え続ける姿勢を貫く覚悟です。
「認知症」という症状に対する偏見は、未だにあります。
しかし、そこに怒りをぶつけても、怒りが返ってくるだけです。偏見に対して怒りをぶつけても、怒りが返ってくるだけです。怒りは時に行動の原動力となりますが、賢く使わなければなりません。なぜなら、怒りは知らず知らずのうちに自分自身を傷つけ、視野を狭めてしまうからです。大切なのは、自分の正しさを証明することではなく、解決策を見つけることです。
自分を傷つける人、自分を怒らせる人に優しく対応すれば、状況を一変させることができます。
相手の考えを理解し、許すことができる。それが、本当の強さの証明となります。
認知症の啓発活動を行う際、私はまず、地域の方やご家族の方々が抱えている、不安や偏見を丁寧にお聞きすることから始めたいと考えています。そのうえで、解決策を一緒に模索しながら、認知症の方々が自分らしく生きることを支えたいという私の『サティヤーグラハ』をお話しできればと思います。
参考図書
おじいちゃんが教えてくれた 人として大切なこと | アルン・ガンジー, 桜田 直美 |本 | 通販 | Amazon