「インペアメント(Impairment)」は、機能や能力の低下、または障害のことをいいます。
具体的には、身体的、精神的、あるいは認知的な機能が、通常のレベルに達していない状態のことです。
たとえば、視覚のインペアメントは視力の低下を意味していおり、認知機能のインペアメントは記憶力や判断力の低下などを指します。
認知症におけるインペアメントとは?
認知症におけるインペアメントは、認知機能の低下のことを指しています。
記憶、判断力、言語、思考、注意、空間認識などの機能が少しずつ失われていく状態を意味します。
このような認知機能の低下は、日常生活を送る上で、さまざまな支障をきたします。
たとえば、記憶のインペアメントは、物忘れが多くなったり、大事な出来事を思い出せなくなったりします。
「インペアメント」という言葉を使う意味
・専門的な意味を正確に伝えるため
・国際的な用語としての一貫性
・障害や機能低下を捉える視点を広げるため
・ケアや支援の方向性を明確にするため
一般の方に向けた説明では、「インペアメント」は難しく感じられる場合もあります。
たとえば、ご家族がこの「インペアメント」を理解することが、介護負担軽減にもつながるのではないかと思います。
ご家族の介護負担の軽減のための「インペアメント」
ご家族は、認知症の方のインペアメントが進行するにつれて、サポートすることが増えてきます。
そのため、肉体的にも精神的にも負担がかかることが多くあります。
・理解と共感の必要性: 認知症の症状による困惑や不安を抱えるご本人を理解し、共感をもって接することが大切です。理解することが、気持ちを楽にさせます。
しかし、ご家族自身にも、不安が強いと思います。介護のプロにも相談しながら、インペアメントを理解していきましょう。
・コミュニケーションの変化: 言語能力や記憶のインペアメントによって、ご家族との会話が、うまく進まないことがあります。これが、ご家族の負担になることがあります。
ゆっくりと話をする、質問は1つずつにするなど工夫ができます。記憶のインペアメントに「気付く」ということが、負担軽減の第一歩です。
・ケア負担の増加: 認知症の進行に伴うインペアメントの影響で、ご家族への身体的ケアや心理的サポートが必要です。
専門職(ケアマネジャーや、介護士など)に相談したり、地域包括支援センターに相談してもよいと思います。また、認知症カフェ、家族会などの地域のコミュニティに参加することも、気持ちを楽にしてくれます。
まとめ
インペアメントとは、単に認知機能の障害を言い表すだけではなく、記憶や判断力など、認知機能がどの程度障害されているかを把握することを意味しています。
ご家族が、インペアメントの影響を理解することで、より適切なサポートができ、本人の不安を和らげることができます。また、介護負担を軽減するために、地域のサポートサービスや支援グループを活用することも効果的です。ご家族の精神的な負担を減らすためにも、インペアメントに関する正しい知識を持つことが重要です。