「信念対立」という言葉をご存知でしょうか。
「信念対立」とは、お互いの信念(価値観など)を譲ることなく、対立状態を指します。
この状態だと、「対立」している状況を解決することが難しくなります。
さらには、相手のアイデンティティを傷つけるリスクもあります。
具体的な信念対立の例
- ご家族と介護職の対立
- 家族:「本人は昔からこういう人だから、こうしてあげてほしい」
- 介護職:「専門的にはこの対応がベストです」
- 医療と福祉の視点の違い
- 医師:「薬で症状を抑えるべき」
- ケアマネジャー:「本人の生活リズムを尊重したい」
- 本人の意思と周囲の意向
- 本人:「まだ一人でできる」
- 家族:「もう危ないから施設に入ってほしい」
信念対立が起きやすい背景
- 認知症は症状や進行具合が個人差が大きいため、「正解」が一つでない
- 本人の尊厳や自立と、安全・安心をどう両立するかという難しさ
- 介護者の経験や知識によるケアの捉え方の違い
- 感情的なストレスや過去の家族関係の影響
解決・緩和のためのアプローチ
- ナラティブ・アプローチ
- 各立場の「語り」を聞き合い、背景にある価値観を理解する
- 多職種連携(チームアプローチ)
- 医療、介護、家族、本人が対話を通じて共通の目標を作る
- メンタルヘルスのケア
- 家族や介護職のストレスケアやサポート体制も重要
まとめ
「何が正しいのか。」「どれが正しいのか。」といった、議論ではなく、それぞれの価値観や想いを、対話を通じて、他の価値観や想いにまず触れることです。
そして、そういう考え方もあると気付くことが大切です。
「信念」というと、揺るぎないものというイメージがあるように感じます。
それによって、その信念が100%正しいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「信念」も柔軟に変化していっていいと思うのです。
簡単にその軸を曲げるものではないと思います。
ただ、それに固執していると自分の世界は広がりません。
自分の価値観、相手の価値観も尊重し合うことが重要です。
パーソンセンタードケア【その人らしさを尊重し、本人を中心に据えたケアを行う考え方(厳密に言うと、本人だけでなく、「すべての人がその人らしさを尊重される」という考え方)】の中に、パーソンフッドという概念があります。
「その人らしさを尊重する」という意味です。
これは、すべての人が尊重し合うことを意味していると私は思います。
そのことによって、すべての人の心の安寧(あんねい)をもたらすきっかけになると思います。
その結果として、認知症の方も、そうでない方も、すべての人が「自分らしく」生きることができる社会に繋がると思います。
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