「認知症ケア」という言葉を気にも留めず使っている方(私もそうです)は多いのではないでしょうか?
今回、改めて「ケア」とは何か、考えていきたいと思います。
目次
①「ケア」とは?
②共感的理解とは?
③社会的浸透理論(簡単に)
④最後に
①「ケア」とは?
広い意味では、世話や配慮、気配り、手入れ、 メンテナンス などをすること
認知症ケアにおいては、「配慮」、「気配り」が、当てはまってくるのではないかと思います。
「あなたのことを気遣っています」
「あなたのことを大切に思っています」
そんなメッセージを、言語的、非言語的に伝えていく行為が「ケア」ではないでしょうか。
そして、「ありのままのあなたでいい」と認知症の方を認めることが大切であると思います。
上記のことを伝えるために、共感的理解が必要であると思います。
②共感的理解とは?
アメリカの心理学者のカール・ロジャースが、人間中心療法の中で、強調した重要な概念の一つが「共感的理解」です。
感情の受容:認知症の方の、悲しみ、喜び、怒りなどの感情を、肯定する。
認識:認知症の方がどんな経験をしてきて、どんな価値観を持っているのか認識する。
共感:認知症の方の、経験や感じることに感情的に共感する。
認知症の方が、自分の感情や経験を、誰かに理解してもらえると、安心感が生まれ、良好なコミュニケーションを図ることができます。そうすることで、信頼関係が生じる可能性が高くなります。
③社会的浸透理論(簡単に)
社会的浸透理論とは、人間関係の発展に関する心理学の理論です。
浸透:他者との関係を深めるプロセスを指します。時間とともに、より個人的で深い情報や感情が共有され、関係が深まります。
「心の壁」を徐々に崩していくようなプロセスです。
👇
自己開示👉気遣い、配慮(ケア)👉感情を受け止める👉行動を共にする
④最後に
共感的理解をするにも、社会的浸透理論のようなプロセスをふむにも、
「私はケアしたい(配慮したい)」「あなたのことを知りたい」
そういった気持ちが大切です。この気持ちを持って関わることで、認知症の方、ケアする人の双方に良好な影響を与えると思います。認知症の方には安心感を。ケアする人には幸福感(オキシトシン的な)を感じることが出来ると思います。