「もしかしたら、母親(父親)が認知症かもしれない」
そんな風に思った時に、どこに相談したら良いのかと悩まれる方は多いのではないでしょうか。
もしくは、お一人で悩まれている方もいらっしゃると思います。
そんな不安を解消したいと思います。
そんな時、まずは市町村の地域包括支援センターに相談することをおすすめします。
地域包括支援センターでは、様々な介護相談ができます。
ご本人の症状にもよりますが、無理にすぐ医療機関に繋げる必要はありません。場合によっては、薬の副作用が懸念されることもありますので、まずは地域包括支援センターでの相談を通じて、症状に応じた適切なサポートを受けることが大切です。
医療機関には、認知症に詳しい専門医や、日本認知症学会が認定した専門医がいるところもあります。
まだ医療につなげる必要がなければ、介護保険を申請して介護保険サービスを利用することも一つの方法です。
介護保険を利用しなくても、認知症カフェなどの地域のコミュニティに参加することも選択肢の一つです。認知症カフェに参加することで、情報収集ができたり、他者との交流によって認知機能に良い刺激になったり、自宅以外の居場所にもなります。
「介護は家族がするもの」という風潮は根強く、介護保険を利用するのをためらう方もいらっしゃいます。しかし、みなさん(40歳以上)は毎月介護保険料を支払っています。言い換えれば、介護が必要になった時にサービスが使える保険に入っているということです。介護保険を利用する権利は、当然ながら持っています。堂々と介護保険の申請をして大丈夫です。
そして、介護は全てご家族が行わずに、プロの手を借りましょう。ご家族だけで、介護をするというのはとても大変なことです。
ある詩人の方は
「この介護が、いつ終わるのかわからないということが一番つらい」
とおっしゃっていました。
介護をするためにお仕事を辞める方もいらっしゃいます。しかし、自分自身の人生を謳歌する権利があります。そのためにも、お仕事を辞める前に一度相談してみましょう。
介護は決して一人で抱え込まず、適切なサポートを受けながら進めていくことが大切です。地域包括支援センターや介護保険サービス、認知症カフェなどを活用して、ご本人、ご家族自身も安心して生活ができる環境を整えていきましょう。