企業のメンタルヘルス支援というと、
ストレスチェックを行うこと。
不調を抱えた社員の方の相談に乗ること。
休職や復職を支援すること。
そんなイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、どれも大切な支援です。
でも、実際に企業の中に入り、
経営者の方や社員の方、一人ひとりと向き合っていると、
それだけではないと感じます。
企業には、さまざまな「想い」があります。
経営者の方には、経営者の方の想いがある。
社員の方には、社員の方の想いがある。
そして、同じ職場で働いていても、
一人ひとり、見えているものも、
感じていることも違います。
それぞれが、
大切にしている価値観もあります。
それらが重なり合うこともあれば、
ぶつかり合うこともあります。
では、その「あいだ」に入る支援者は、
何をすればいいのでしょうか。
私は、
「それぞれの想いの橋渡し」
がコーディネートではないかと考えています。
たとえば、社員の方との面談で聞いたことを、
「○○さんは、こう言っています」
と、そのまま経営者の方に伝える。
それだけなら、ある意味では簡単かもしれません。
しかし、支援者には守秘義務があります。
安心して話をしてもらうためにも、
そこで話されたことが守られるという信頼が必要です。
陰で、「バレないから」と話してしまえば、
信頼を失います。
それは、私だけの問題ではなく、
会社全体にまで影響を与えるものです。
だからこそ、
「誰が、何を言ったのか」
を伝えるのではなく、
一人ひとりの言葉を受け止め、
その背景にある想いや、
職場全体で起きていることを捉えていく。
そして、より良い職場環境や関係性を、
一緒に考えていく。
それが大切なのだと思っています。
「社員」だけでも、「経営者」だけでもない
企業支援では、
「社員の声を大切にする」
ということがよく言われます。
もちろん、とても大切なことです。
でも私は、
社員の方だけを見ることが、
企業支援だとは考えていません。
会社を経営している人にも、
想いがあります。
社員にこうなってほしいという願い。
会社をより良くしたいという想い。
そして、
会社を存続させること。
雇用を守ること。
利益を生み出すこと。
経営者だからこそ、
背負っているものがあります。
だから、
社員の方の想いか、
経営者の方の想いか、
どちらか一方を「正しい」とするのではなく、
それぞれの想いを受け止めながら、
その「あいだ」をつないでいく。
私は、それも企業に関わる支援者の役割だと考えています。
「どちらが正しいか」ではなく、より良い関係性を選択する
人と人との関わりの中で、当然ではありますが、
考え方の違いは生まれます。
職場でも同じです。
そして、ときには、
「相手に変わってほしい」
「もっとこうしてほしい」
という気持ちが強くなり、
お互いに、
相手をコントロールしようとしてしまうことがあります。
その結果、
それぞれの「正しさ」が衝突してしまう。
そんなとき、
誰が正しいのか。
誰が間違っているのか。
その答えを出すことが、
支援者の役割ではないと、私は考えています。
それぞれの想いを受け止め、
必要な対話を重ねながら、
お互いが、
より良い関係性を選択できるようにしていく。
それぞれの想いの衝突を、
対立として捉えるのではなく、
お互いの「交渉」ができる関係へと
コーディネートしていく。
それが、私の考える企業伴走支援です。
言葉にならないものを見る
そして、もう一つ。
私は、
「話された言葉」だけを見ないことも
大切にしています。
表情。
声のトーン。
視線。
姿勢。
ふとした沈黙。
その場では
「大丈夫です」
と言っていても、
ノンバーバル(非言語)で、
表現されている想いがあります。
だから、
対話の場をつくり、
話し合いが終わったら支援も終わり、
ではありません。
必要であれば、その後に個別にフォローする。
まだ言葉になっていない想いを見逃さない。
言葉も、
言葉にならない自己表現も、
その両方が大切です。
メンタルヘルスだけを切り取らない
私はこれまで、
精神保健福祉士として、
こころの問題だけではなく、
その人の生活、仕事、家族、
医療や社会保障制度とのつながりなど、
その人を取り巻く環境も含めて
支援する仕事をしてきました。
そして先日、
治療と仕事の両立支援について学ぶ、
「両立支援コーディネーター」の研修を修了しました。
こころの不調だけでなく、
がんや糖尿病など、
様々な疾患を抱えながら働くこと。
家庭や生活上の課題を抱えながら働くこと。
私自身、
10年以上、メンタル疾患の影響で、
働くことがままならない時期がありました。
その後に、胃がんになってからも、
いわゆる「普通に働く」ことに対する、
障壁がありました。
しかし、
病気、障がいがあっても、
自分の人生を生きる権利は失われません。
だからこそ、
メンタルヘルスだけ。
病気だけ。
職場環境だけをみるのではなく、
ご本人と職場。
医療と仕事。
生活と制度。
そして社会。
それぞれをつないでいく。
その「あいだ」に、
私がいる。
そして、
一人ひとりが中心。
私は、そんな産業保健のあり方を
大切にしたいと思っています。
「こころ日和」の企業伴走支援
ストレスチェック。
個別面談。
職場環境改善。
休職・復職支援。
治療と仕事の両立支援。
介護離職の予防。
管理職・経営者の方への支援。
そして、必要に応じた
カウンセリングやソーシャルワーク。
これらは、
それぞれ独立した支援ではありません。
経営者と社員。
社員と社員。
そして、
仕事、こころ、身体、生活、医療、社会。
その「あいだ」に立ち、
それぞれの想いを受け止めながら、
必要なものをつないでいく。
そして、
誰かが誰かをコントロールするのではなく、
一人ひとりが、
より良い関係性を選択できる環境を
一緒につくっていく。
答えがでない状況に留まりながらも、
本質的な答えを諦めない。
そして、
その企業、その環境を取り巻くすべての人と
一緒に考え続ける。
それが、
私が「こころ日和」で行う
企業伴走支援です。
企業伴走支援について、無料ヒアリングを行っています。
現在感じている職場の課題や、
企業を取り巻く状況をお聴きしたうえで、
必要な支援をご提案します。
